ウズベキスタン旅行私的おすすめスポット①
目次
ウズベキスタンとは?
ウズベキスタンは中央アジアに位置する乾燥した内陸国で
東部にはパミール高原に連なる高地、西部から中央部にはキジルクーム砂漠が広がります。
ソ連時代の1960年代に中央アジアにおける綿花栽培を目的とした
大規模な灌漑・土地改良事業(自然改造計画)が実施された結果、
ウズベキスタンの乾いた大地は広大な綿花畑になり
ソ連全体の約65%の綿花を生産するまでになりました。
1991年の独立後、経済変動の影響を受けやすい単一作物生産からの脱却を目指していますが
現在でも綿花生産は76万tで世界第8位と、輸出農産物の16.2%を占めます。
おすすめスポット
①レギスタン広場
ウズベキスタンに行ったら、まず訪れたいのがレギスタン広場。
広場ではさまざまな文化イベントやフェスティバルが開催され、サマルカンドの文化と歴史を体感できます。
また、夜にはライトアップされ、建物の美しさが一層際立ちます。
広場には3つの壮大なメドレセという神学校が並んでいます。
ウルグベク・メドレセは皇帝ティムールの孫のウルグ・ベクによって
建てられたもので、この広場の最も古いメドレセです。
ウルグ・ベク自身も天文学者で数学と天文学の中心地である
この場所で自らも教鞭を取ったといわれています。
シェルドル・メドレセは門に描かれたライオンのモチーフが有名。
偶像崇拝を禁ずるイスラム教において、独特の存在感を放っています。
ティラカリ・メドレセは「金で装飾された」メドレセ。
その美しさは、サマルカンドの繁栄を体現しているとも言えます。
②ティラカリ・メドレセ
レギスタン広場を彩る3つのメドレセの1つ、ティラカリ・メドレセ。
最も魅力的な特徴は、モスクの天井に施された金色の装飾です。
幾何学模様やアラベスクといった伝統的なデザインが織り込まれ
細部に至るまで精巧に作られた天井は見る者を圧倒します。
日中、陽光が降り注ぎ、その光を反射して室内全体が黄金色に輝く様子は圧巻の一言。
金色はイスラム建築において神聖さや豊かさ、天上の楽園を象徴する色とされています。
ティラカリ・メドレセの金色の天井は、このモスクが神聖な場所であり
学びと祈りの場として、いかにこの地の人々にとって大切な場所であったかを物語っています。
③シャーヒジンダ廟
シャーヒジンダ廟はサマルカンドにある歴史的なネクロポリス(墳墓群)です。
豪華なタイル装飾と幾何学模様で飾られた廟群には皇帝ティムールの妻や
親族や部下たちが祭られいて、サマルカンドの歴史を静かに見守っています。
シャーヒジンダとは「生ける王」を意味し、イスラム教の布教で訪れた預言者ムハンマドの従兄弟である
クサム・イブン・アッバースの不死伝説によるものとされています。
クサム・イブン・アッバースは、イスラム教の初期の伝道者として重要な役割を果たしました。
彼の勇敢な行動と信仰は、後世のイスラム教徒に大きな影響を与え
サマルカンドのシャーヒジンダ廟は彼を称える重要な歴史的遺産となっています。
④ビービー・ハーヌム・モスク
ターコイズブルーのドームと輝く壁面がひときわ目を引く、ビービー・ハーヌム・モスク。
ウズベキスタンの古都サマルカンドに位置し、過去の富と栄光を今に伝える壮大な記念碑です。
このモスクは、15世紀初頭に皇帝ティムールによって建てられました。
彼の愛する妻ビービー・ハーヌムの名を冠したこの建物は
ティムールが1405年に亡くなるまでの間、彼の征服した広大なアジアの領土の象徴でもありました。
巨大な門を飾る精巧な装飾文字、高くそびえる壁に敷き詰められた
ターコイズブルーと金色のタイル、その美しさは訪れる者を圧倒します。
このモスクのタイルは、まるでサマルカンドの空そのものを閉じ込めたかのように鮮やかです。
朝の光に輝くターコイズブルーは希望を、夕暮れには静かな祈りの空間を演出します。
モスク全体が時を超えた美しさと歴史の重みを感じさせます。
⑤グリ・アミール廟
王の墓・支配者の墓と訳されるグリ・アミール廟は
皇帝ティムールとその息子たちが眠る美しき霊廟です。
神学校と聖職者の住居があったとされるこの地に
ティムールは戦死した孫ムハンマド・スルタンを偲んで墓を建てました。
ティムール自身は故郷のシャフリサーブスに埋葬されることを望んでいましたが
彼の死後、後継者たちがその死を秘密にしたかったため
自らもここに葬られることになったのだと言います。
青いドームが目を引くこの霊廟を完成させたのは、孫のウルグ・ベクです。
内部は黄金色の装飾が施され、中心にはティムールの墓石が建てられました。
しかしここにティムールの亡骸はなく、本当の墓石と亡骸は
この墓石の真下3メートルの所にあって、厳重に保存されているのだそうです。
⑥ウルグベク天文台
ウルグ・ベクは、ウズベキスタンの天文学者、
数学者、文人であり、ティムールの孫として生まれました。
1908年にサマルカンドで発掘された円弧の半径が36メートルもある巨大な六分儀の天文遺跡は
ウルグ・ベクが1420年代に建設した天文台と判明、ウルグベク天文台と呼ばれるようになりました。
ウルグ・ベクは天文学者たちを指揮して精密な天文観測を行い
天文表と約1000の星を含むウルグ・ベク星表を作成しました。
これはプトレマイオス星表以降、中世の星表として最も重要なものと言われています。
太陽暦が初めて計算されたのも、このウルグベク天文台です。
ウルグ・ベクは1年を365日6時間10分8秒と推測しました。
この数値は現在の太陽暦とほぼ一致し、私たちが使用する暦の基礎となりました。
⑦アクサライ宮殿
ティムールの母タキナホトゥンを偲んで建てられたアクサライ宮殿。
「白い宮殿」を意味する荘厳な宮殿は73メートルもの高さを誇り、豪華な装飾が施されていました。
特に有名なのは、石彫り職人ムハンマド・ユスフ・タブリーズィが手がけたアーチの装飾です。
宮殿内には水の浄化、空気の循環、光と影の調和を考慮した芸術的な建築設計が施されていました。
アクサライ宮殿の基礎には金の砂が使われており、その複雑な構造は強度と湿気対策を兼ね備えていました。
残念ながら、宮殿の大部分は現在では廃墟となっていますが、一部の遺構は今もその壮麗さを伝えています。
⑧タシケント
ウズベキスタンの首都タシケントは、中央アジア最大の都市。
ウズベク系、ロシア系、朝鮮系など多様な民族が共存する多民族都市です。
その名は「石の街」を意味し、2000年以上前からシルクロードの交差点として栄えました。
タシケントは旧市街と新市街に分かれ、歴史と近代性を象徴しています。
新市街はティムール広場を中心に緑豊かで、近年は高層ビルも立ち並びます。
旧市街はチョルスー・バザールを中心に16世紀のクカルダシュ・メドレセやジュマモスクがあります。
1977年に中央アジアで初めて地下鉄が開通し、各駅の美しい装飾は芸術作品のようです。
2018年に地下鉄駅構内での写真撮影が解禁されたため、駅巡りも楽しみの一つです。
⑨チョルス―・バザール
チョルス―・バザールは、中央アジア有数の規模を誇る歴史ある市場で
4つの道が交差する場所のバザールという意味。
ランドマークである青いドームは屋内売り場で、その周辺にもバザールが広がっています。
ここでは食料品から衣料品、日用品まで多様な商品が揃い、毎日多くの人々で賑わいます。
ドーム内では肉、乳製品、お惣菜、はちみつなどが販売され、特に肉売り場は圧倒的なインパクトがあります。
ドーム周辺には雑貨、クラフト、土産物の店が並び、チャイハナでウズベクローカルフードも楽しめます。
バザールの北側入口には広場があり、見世物が開催されることもあります。
礼拝用じゅうたんやタスビーフ(数珠)などの宗教用具を売るゾーン、
プロフやシャシリクなどの料理が楽しめる食堂街も賑わっています。
⑩バラク・ハーン・メドレセ
バラク・ハーン・メドレセは、ソ連時代に中央アジアのイスラム本庁が置かれていた場所で
16世紀にシャイバニ朝のバラクハーンによって建てられました。
その美しいタイル装飾、大きなアーチ型の門、そして歴史的な価値から、多くの観光客を魅了しています。
内部には、かつて学生たちが学んだ教室や祈りの場があり、イスラム学問の重要性を感じることができます。
バラク・ハーン・メドレセが建つハズラティ・イマーム広場には、ハズラティ・イマーム・モスク、
コーラン博物館、そして2022年に建てられたイスラム文化センターが集まっています。
ハズラティ・イマーム・モスクは、タシュケントの金曜モスクとして
金曜礼拝時には多くの人々が集まり、祈りを捧げています。
コーラン博物館では、7世紀頃の世界最古のコーランとされるウスマン・クラーンが展示されており
歴史と宗教に興味を持つ人々にとって貴重な場所です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本記事にまとめられなかったおすすめスポットを
次記事でもご紹介していますのでそちらもぜひご覧くださいね!