ルーマニア旅行私的おすすめスポット
目次
ルーマニアとは?
ルーマニアは東部は黒海に面し、東はウクライナ
西はハンガリー、南はバルカン半島に続く位置にあります。
2つの大きな山脈が東西と南北に走り、その周りを取り囲むように平野が広がります。
また、ドナウ川とその支流が国土全体を覆うように流れ豊かな水資源を生み出しています。
温暖な気候ですが、夏と冬の寒暖差が大きく年中降水があります。
スラブ系民族の国が多い東ヨーロッパの中でルーマニアはラテン系民族の国であり
国名はローマ人とスラブ系住民が建国した歴史に由来します。
ドラキュラのモデルが実在?
吸血鬼ドラキュラのモデルになったヴラド・ツェペシュ(ヴラド3世)は
15世紀ルーマニアに実在した人物です。
ヴラド3世は敵のオスマン帝国兵士や自国の民で貴族を串刺しにして一列に並べたという逸話があり
ルーマニア語で串刺しを意味するツェペシュというあだ名で呼ばれていました。
父が暴君でありその悪魔公の子供としてDracula(ドラキュラ)と呼ばれることもあり
これがドラキュラのモデルになったと言われています。
ヴラド3世の残酷さから、人の血を吸う吸血鬼にタブらせたのかもしれません。
おすすめスポット
①シギショアラ歴史地区
シギショアラ歴史地区は素晴らしい景観と歴史的な価値をもつ街として有名な中世の城塞都市です。
12世紀にトランシルヴァニア・ザクセン人によって築かれ、現在もその美しい街並みが残されています。
特に有名なのは14世紀に建てられた時計塔です。
自治権を象徴する4つの小塔が特徴で毎正時になると動き出す人形たちの窓も設置されています。
シギショアラはルーマニアの宝石とも称され、その保存状態の良さから
1999年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。
中世の雰囲気を色濃く残すこの街は訪れる人々にタイムスリップしたかのような体験を提供します。
ルーマニアに来たなら絶対に訪れたいスポットです。
②国民の館
世界で最も大きく最も重い建物の一つとして知られる国民の館は
1984年に故ニコラエ・チャウシェスク大統領のもと建設が始まりました。
ルーマニア国内から集められた大理石やクリスタル、玄武岩などの建築資材がふんだんに用いられ
豪華な装飾には2,800個のシャンデリア、220,000平方メートルのカーペット
3,500平方メートルの革など、まさに贅の限りが尽くされています。
一方でこの時期は、経済的苦難の中にあり、国民の暮らしは豊かではありませんでした。
建設のピーク時には1日24時間3交代で2万人以上が働き、10万人以上の労働者が携わりました。
現在はルーマニア国会議事堂として利用され、一部は観光客に公開されています。
③ブラン城
ブラン城はルーマニアの南部・トランシルヴァニア地方のブラショフ県南部の山中に位置し
吸血鬼ドラキュラの居城のモデルとされている岩山の上に14世紀に建てられた石造りの要塞です。
13世紀にドイツ騎士団が木製の要塞を築いた後にドイツの承認によって14世紀には石造りの城を築きました。
城内は4階層にわたり、迷路のような階段と廊下でたくさんの部屋がつながっています。
陶器・家具・武器・甲冑などが展示され、中世の生活がそのまま再現された居室には
白い漆喰壁に重厚な木彫り装飾が施された家具、美しい装飾の陶器製の暖炉
温かみのあるシャンデリアなどがあります。
城の敷地内には野外村落博物館があり
伝統的な農村の建物をはじめ水車小屋、風車などが展示されています。
④ペレシュ城
カルパティア山脈の麓に位置する壮麗な城でルーマニア王カロル1世の夏の離宮として建設されました。
19世紀後半に建設されたこの城はドイツ・ルネサンス様式で建てられており
ルーマニアで最も美しい城とたたえられるほどです。
その内部は豪華な装飾と芸術品で満たされており、大広間や図書館、武器庫なども見応えがあります。
城の周囲には彫刻、噴水が多く配された庭園が広がりシナイアの渓谷が一望できます。
内部の見学はガイドツアーに参加する必要がありますが
城の歴史や建築について詳細に学ぶことができ貴重な体験となるでしょう。
ペレシュ城はその壮麗な建築と豊かな歴史から、ルーマニアを訪れる際に必見の観光スポットです。
⑤シビウ
12世紀にドイツの移民によって築かれたシビウはかつての交易の中心地として栄えました。
旧市街は石畳の通りゴシック様式の旧邸、バロック様式の教会、
そして美しい広場が点在し、歴史的建造物が多く残っています。
先駆的な都市でもあり、ヨーロッパのこのエリアで初となる
病院や図書館、学校、薬局などがここにできました。
文化の都市としても知られシビウ国際演劇祭や映画祭、音楽コンクール、
スポーツイベントなど、年間を通して多くのイベントが開催されます。
博物館も充実しており、ルーマニアの歴史と文化を深く知ることが可能です。
900年以上の歴史を持ち、中世の面影を残すシビウは、歴史と文化が交差する魅力的な観光地です。
⑥バルサナ修道院
バルサナ修道院は美しい木造の修道院群でその独特の建築と
自然の中に溶け込む静かなたたずまいが特徴です。
この修道院は18世紀に建てられたもので、現在もその美しい木造建築が残されています。
広い敷地内には、教会、鐘楼、僧院、博物館などの伝統的な建物がいくつも並んでおり
マラムレシュで最も有名な観光名所の一つです。
修道院とは別にユネスコの世界遺産に登録されている教会もあり
美しい壁画とその保存状態の良い木造建築は高く評価され
多くの巡礼者と観光客を引きつけています。
周囲には美しい自然が広がり、平和と静寂をもたらしてくれるバルサナ修道院は
ルーマニアの宗教的遺産と伝統的な木造建築の魅力を感じられる貴重な場所です。
⑦ザ グレイト モスク オブ コンスタンツァ
ザ・グレイト・モスク・オブ・コンスタンツァは地元のイスラム教徒にとって重要な宗教施設です。
モスクは1910年に、当時のルーマニア国王キャロル1世によって建設されました。
設計は建築家ヴィクトル・シュテファネスクによるもので
オリエンタルとルーマニアの建築様式が見事に融合しています。
ミナレットの140段の階段を上るとコンスタンツァ市街と黒海の美しい景色を一望できます。
モスクの内部は美しい彫刻や緻密な装飾が施されており、中でも巨大なペルシャカーペットは見応えがあります。
ザ・グレイト・モスク・オブ・コンスタンツァは宗教的な意味合いだけでなく
建築的価値も高くルーマニアの多文化社会を象徴する重要な観光スポットです。
⑧ヴォロネツ修道院
ヴォロネツ修道院はルーマニアのブコヴィナ地方にある歴史的かつ美術的価値の高い修道院で
その鮮やかな外壁フレスコ画で世界的に有名です。
この修道院はシュテファン大公の命によって1488年に建設されました。
特に注目すべきはヴォロネツブルーと呼ばれる深い青色を基調とした外壁画で
聖書の物語やキリスト教の教えが細部にわたり描かれています。
この色鮮やかな顔料については今でも謎のままです。
これらのフレスコ画は中世ルーマニアの芸術の頂点を示しており、見る者に深い感動を与えます。
ヴォロネツ修道院はルーマニアの宗教的遺産と中世美術を代表する存在であり
歴史や文化に興味のある観光客にとって必見のスポットです。
⑨聖ミハイ教会
聖ミハイ教会は統一広場に立つカトリック教会で15世紀に完成しました。
ゴシック様式の塔と色鮮やかなステンドグラスで広く知られています。
教会はローマ・カトリック共同体の教会として建てられましたが、プロテスタントの手に渡った後
ユニテリアン派の教会となり、18世紀にローマ・カトリック教徒に返還されます。
そのため内部はやや複雑な装飾となっています。
また、教会の再カトリック化に伴い改造が繰り返され
近年では、修復の際に古い壁画が発見されることもあります。
聖ミハイ教会は、地元の宗教行事の場としても利用され
クルジュ・ナポカの信仰と文化の中心地となっています。
歴史的背景と建築美を楽しむだけでなく、ルーマニアの宗教的遺産に触れられる観光場所です。
⑩トゥンパ山
トゥンパ山はブラショフの南東にそびえる標高約960mの山で
自然愛好者やアウトドアを楽しむ人々に人気のスポットです。
ブラショフの町から簡単にアクセスでき、頂上までは歩くと約1時間半かかります。
ハイキングコースも整備されており、初心者から上級者まで
さまざまなレベルのハイカーに対応しています。
ケーブルカーで上ることも可能で頂上までは数分で到着できます。
山頂からは、ブラショフの中世の街並みが一望できます。
また、山の中腹には野生の花々や森林が広がり
昆虫や鳥、動物も多く生息し豊かな自然環境を楽しめます。
周辺地域には中世の教会や要塞が点在しており
自然と歴史が融合した魅力的な観光スポットです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ルーマニアはヨーロッパの中ではそこまで大きな国というイメージはありませんが
実は日本の本州と同じくらいの大きさを持つ国なのです。
ドラキュラゆかりの地ということから暗くてで危険なイメージがあるかもしれませんが
実際のところカラフルで可愛らしい街並みや素朴な田舎の風景と
そこに住む親しみやすくフレンドリーな人々が多い国です。
まだまだ観光客も多くない国なので、この記事を見て少しでも興味を持った方は
ぜひ旅行先の候補にルーマニアを入れてみてくださいね!