ロシア旅行私的おすすめスポット
目次
ロシアとは?
ロシアは世界の陸地面積の8分の1を占め、東西1万1000kmに及ぶ広大な国土をもつ連邦国です。
アジア、ヨーロッパ、さらにベーリング海峡を経て北アメリカへつながる位置にあります。
地形は全体的に古い地質時代に形成された卓状地と呼ばれる安定大陸からなっていて
南部の中央アジアや東端のカムチャツカ半島は火山や地震の活動が活発な地域です。
ロシアをヨーロッパ側とアジア側との東西に二分するときは
概ね東経60度の経線に沿って南北に走るウラル山脈がその境となります。
ウラル山脈は2億8000万年前にできた古いなだらかな山脈で
その西側には広大なヨーロッパ平原が広がります。
そこはヨーロッパロシアと呼ばれ、首都モスクワをはじめ
大都市が多く分布し、人口密度も高く産業も集積しています。
また気候を見ると北極圏から、永久凍土のあるツンドラ地帯、タイガなどの森林地帯、
砂漠に近い乾燥地帯と、概ね緯度にしたがって多様な自然が見られます。
ソビエト連邦の崩壊
15世紀末に成立したモスクワ公国が発展し、18世紀に成立したロシア帝国が国土を極東まで拡大させました。
20世紀に入ってロシア革命が起こり、世界初の社会主義国家であるソビエト社会主義共和国連邦が成立。
現在のロシアの前身となるソ連は、第二次世界大戦を経て、重工業化や農業の集団化とともに
核開発や宇宙開発などを進め、アメリカ合衆国と並ぶ世界の超大国になっていきます。
同時に、東西冷戦の東側の拠点にもなりました。
やがて1980年代になるとソ連経済が行き詰まり
社会主義経済の停滞を打破するためにペレストロイカと呼ばれた改革が始まります。
しかし、この改革によって自由化や民主化が進む一方でソ連経済は混乱します。
連邦を構成していた国々が独立する中、1991年にソ連は崩壊し
旧ソ連の国々はロシアを中心とするCIS(独立国家共同体)を結成しました。
おすすめスポット
①エルミタージュ美術館
サンクトペテルブルク、ネヴァ川のほとりにあるエルミタージュ美術館は世界最大級の美術館の1つです。
エカテリーナ女帝が自分の為の隠れ家展示室を設立したのがはじまりで
その後の歴代の皇帝が収集したコレクションは300万点以上に及びます。
美術館は冬宮殿を含む複数の建物にわたっており、1日で全てを見て回るのは
不可能に近いため、見たい展示を前もって確認しておくのがおすすめです。
この美術館はもともとは宮殿であり歴代の皇帝が暮らしていたのが特徴で
豪華な内装や建築が芸術作品としても見応えがあります。
展示品は古代の彫刻からルネサンス期の傑作、現代美術まで多岐にわたり
ピカソやレオナルド・ダ・ヴィンチの作品も含まれています。
・アクセス
地下鉄 ADMIRALTEYSKAYA駅、NEVSKY PROSPEKT駅、GOSTINY DVOR駅利用。
トロリー 1, 7, 10, 11利用。バス7、10、24利用。エキスプレスバス187利用。
・営業時間
10時30分~18時(水・金曜は~21時)
・休業日
1/1、5/9
・定休日
月曜日
・所要時間目安
2時間以上
・入場料
有料(大人:700ルーブル、 子供:無料、 学生は無料)
②聖ワシリィ大聖堂
モスクワの聖ワシリィ大聖堂は色鮮やかな玉ねぎ型のドームと独特の建築様式で有名です。
この大聖堂は赤の広場の一角にあり、1561年にイヴァン4世によって建設が開始され、1560年に完成しました。
カザン・ハンとの戦いに勝利した記念として建設され、設計はポスニク・ヤーコブレフが行いました。
モスクワの象徴として世界中にその名を知られており、メルヘンチックな雰囲気とカラフルな外観が特徴。
大聖堂の内部は美しい絵画で装飾されており見応えがあります。
玉ねぎ型のドームへと続く塔には螺旋階段があり上まで登ることも可能です。
夜にはライトアップが行われ、昼間とはまた違った大聖堂の雰囲気を楽しめます。
・アクセス
地下鉄(1号線) アホートヌィ リャト(OKHOTNY RYAD)駅利用。
・営業時間
11~18時(11~4月は~17時、7~8月は10時~)
・定休日
毎月第1水曜
・所要時間目安
1時間程度
・入場料
有料(大人:500ルーブル、 写真撮影:160ルーブル。ビデオ撮影:180ルーブル。)
③血の上の救世主教会
1881年に暗殺されたロシア皇帝アレクサンドル2世の記念として建てられました。
皇帝が負傷した場所に因んで血の上と名付けられ、
彼の息子であるアレクサンドル3世によって建設が進められました。
教会の建築はアレクサンドル2世の死を悼むために特別にデザインされ
その外観は色鮮やかなモザイクやタイルで装飾されています。
内部もまた、約7,000平方メートルのモザイク画で覆われており、世界最大級のモザイク装飾の1つです。
モザイク画にはキリストの生涯や聖書の物語が描かれており、訪れる人々に深い感動を与えます。
教会は1917年のロシア革命後一時的に閉鎖されましたが、1997年に修復工事が完了し再び一般公開されています。
・アクセス
地下鉄2号線ネフスキー・プロスペクト駅から徒歩6分
・営業時間
10時30分~18時(4月下旬~9月は~22時30分)
・定休日
水曜日
・所要時間目安
1時間程度
・入場料
有料(大人:250ルーブル、 子供:50ルーブル、 19歳以上は大人料金)
④バイカル湖
世界で最も古く最も深い湖として知られ、1996年ユネスコの世界遺産に登録されました。
バイカル湖の形成は2,000万〜2,500万年前に遡り、その悠久の歴史は地球の地質学的な変遷を物語っています。
この湖は長さ636km、最大幅は79km、最大深さは1.6kmに及びます。
透明度が非常に高く、深さ40m以上の底が見えることもあります。
バイカル湖は独特の生態系を持ち、多くの固有種が生息しています。
その中でも、バイカルアザラシは湖の象徴的な存在です。
夏にはトレッキング、釣り、氷上のアクティビティなど、多様なアウトドア活動が楽しめます。
また、冬には厚い氷に覆われ、その美しい氷の景色は圧巻です。
・アクセス
シベリア地方のイルクーツク駅から車ですぐ
・営業時間
24時間
・定休日
なし
・所要時間目安
2時間以上
・入場料
無料
⑤エカテリーナ宮殿
1762年に建設され、エリザベータ皇后の命により宮殿の内外観に
贅沢に金が施された豪華なバロック様式の宮殿です。
ヨーロッパで最も美しいとされる宮殿の壮麗な外観と内装は
当時のロシア宮廷の華やかさを象徴しています。
宮殿はロシア革命後に博物館として一般公開され、多くの観光客が訪れています。
このエカテリーナ宮殿は、特に琥珀の間で有名です。
世界八番目の不思議と称され、琥珀をふんだんに使用した壁面装飾が施されています。
しかし、第二次世界大戦中にドイツ軍によって略奪され
1997年から再建プロジェクトが進行し、2003年に現在の姿に復元されました。
宮殿は広大な庭園に囲まれ、庭園内には湖やパビリオンなどが点在しています。
・アクセス
サンクト ペテルブルグのヴィテフスク駅から鉄道を利用、ヂェッツコエセロー駅下車し、バス利用。
・営業時間
12時~18時45分(月・水曜は~17時45分、10月は10~19時)
・定休日
火曜、毎月最終月曜
・所要時間目安
2時間程度
・入場料
有料(大人:1000ルーブル、 エカテリーナ宮殿のみの入場料。施設、特別展等により、各料金設定有。学割は350ルーブル、16歳未満は無料)
⑥キジ島
キジ島はオネガ湖に浮かぶ長さ約7km、幅500mの細長い島で
ロシア正教会の優美な木造教会群が存在することで知られています。
特にプレオブラジェンスカヤ教会は必見の美しさです。
ロシア正教の特徴でもある特徴的な玉ねぎ型ドームが22個配置された独特の木造建築で
天気によっては銀色に輝いているようにも見えます。
これらの教会群はその美しさや保存状態
歴史的価値から1990年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。
またキジ島は島全体が博物館のように保存されており
ロシア各地から移築された家屋や風車などが見学できるのも興味深いポイントです。
自然と歴史が融合したこの島は、ロシア観光で一度は訪れてみたいスポットです。
・アクセス
ペトロザヴォスクの港から高速艇で1時間15分
・営業時間
9~16時(6~8月は8~20時、10月中旬~5月中旬は10~15時)
・定休日
なし
・所要時間目安
2時間以上
・入場料
有料(大人:880ルーブル)
⑦黄金橋
ロシアの東、ウラジオストクにある黄金橋はこの都市の重要なランドマークの1つです。
2012年に完成したこの吊り橋は金角湾をまたぎ、ウラジオストクの中心部と対岸を結んでいます。
全長は約737mで世界有数の斜張橋でもあります。
構造の美しさが評判で、特にV字の主塔と橋脚が特徴的。
黄金橋は夜間にライトアップが行われ
昼間とはまた違った表情になり、美しさが一層際立ちます。
また、観光の観点からもウラジオストクを訪れる人々にとっては
必見のスポットとなっており迫力ある景観は多くの人々を魅了しています。
鷲の巣展望台からは橋の美しい姿を眺められるためおすすめです。
・アクセス
中央広場からケーブルカー利用または市内バスターミナルからバス利用。
・営業時間
24時間年中無休
・定休日
なし
・所要時間目安
3~5時間
・入場料
無料
⑧カムチャツカ火山
カムチャッカ火山群はロシアのカムチャッカ半島に位置し
約160の火山から成る壮大な火山地帯です。
そのうち29の火山が活火山として活動しており
世界でも有数の活火山地域として知られています。
この地域はユネスコの世界遺産に登録されており
地質学的にも生物学的にも非常に重要な地域です。
火山の中には、有名な火山が複数あり、それぞれ独特の景観を持っています。
特にクルチェフスカヤ山は、ユーラシア大陸で最も高い活火山として知られ、高さは4750メートルに達します。
これらの火山は、火山活動によって形成された多様な地形や温泉、
間欠泉、火山湖などの自然現象を提供し、圧倒的な自然美を楽しめます。
・アクセス
ペトロパブロフスク・カムチャッキーからヘリコプターで約1時間
・所要時間目安
噴火口まで約8時間
⑨聖イサアク大聖堂
19世紀ロシアの建築を代表する壮大な建物でサンクトペテルブルクの象徴的な存在です。
高さ101.5m、長さ111.2m、幅97.6mと、その規模は驚異的。
世界でも最大級のドーム建築の1つでロシアの古典主義建築の最高峰として知られています。
大聖堂の中央には金箔が施された巨大なドームがあり、その周囲を取り囲む円柱の回廊が特徴的です。
また、建物の四隅には小さな鐘楼が配置され全体のシルエットに調和をもたらします。
外観正面には高さ17m、重さ114tの花崗岩の柱が並び、内部装飾は金箔を施した彫刻や豪華なモザイク画、
巨大なステンドグラスなどが施され、宗教的な荘厳さと芸術的な美しさが融合しています。
・アクセス
地下鉄5号線アドミラルチェイスカヤ Admiralteyskaya駅から徒歩約7分
・営業時間
10時30分~18時
・定休日
水曜日
・所要時間目安
1~2 時間
・入場料
大人 450ルーブル
⑩マリインスキー劇場
マリインスキー劇場は1860年に開場し、劇場の名前はアレクサンドル2世の妻である
マリア・アレクサンドロヴナ皇后に由来します。
長い歴史の中で幾度となく再建され、1970年サロメヤ・ゲルファーにより現在の姿になりました。
この劇場では2世紀以上にわたり多くの偉大なアーティストを輩出しています。
特に有名なのはオペラ歌手のフョードル・シャリアピンやバレエダンサーの
アンナ・パブロワ、ルドルフ・ヌレエフなどです。
また、チャイコフスキーやリムスキー・コルサコフの作品が初演された場所としても有名です。
現在もマリインスキー劇場は多くの公演を行っており、ロシア文化の象徴としての地位を保っています。
訪れる人々はその豪華さと歴史を感じることができるでしょう。
・アクセス
地下鉄5号線 Sadovaya駅から車で約6分
・営業時間
11時~14時、15時~19時
・定休日
無し
・所要時間目安
2~3時間
・入場料
正面 2400 ルーブル
2階 1800 ルーブル
3階 1800 ルーブル
4階 900 ルーブル
5階 600 ルーブル
⑪ペテルゴフ宮殿
ペテルゴフ宮殿はロシアのサンクトペテルブルク郊外に位置する
壮麗な宮殿群で、ロシアのベルサイユとも呼ばれています。
1714年にピョートル大帝の命により建設が始まり、18世紀を通じて拡張されました。
宮殿はバロック様式とクラシック様式が融合した建築で、その豪華さと美しさで人気のスポットです。
特に有名なのは、大宮殿の前に広がる大滝と呼ばれる大規模な噴水群です。
この庭園には約150の噴水があり夏の間、音楽に合わせて水が踊る光景は圧巻です。
また、宮殿内には豪華な装飾と美術品が並ぶ数々の部屋があり
訪れる人々をその歴史と文化の豊かさに引き込みます。
ユネスコの世界遺産にも登録されており
その歴史的価値と芸術的価値は非常に高いものです。
・アクセス
エルミタージュ美術館前の桟橋から高速艇で45分
・営業時間
10時30分~21時
・定休日
月曜、毎月最終火曜
・所要時間目安
2時間程度
・入場料
有料(大人:1000ルーブル)
⑫トロイツェ・セルギー大修道院
トロイツェ・セルギー大修道院はモスクワの北東に位置するロシア正教会の重要な修道院で
ロシアの宗教と文化の中心地として知られています。
1345年に最も崇拝されている正教の聖人の1人であるラドネジの修道士セルギイによって創設されました。
この修道院は、美しい教会建築群で構成され、世界遺産にも登録されています。
長い歴史の中で、トロイツェ・セルギー大修道院はロシアの精神的な指導者として重要な役割を果たしてきました。
そのため、多くの巡礼者や観光客が訪れる場所となっています。
また、修道院の壁内には宗教芸術の貴重なコレクションが展示されており
イコンや聖具、手書きの写本などが見られます。
・アクセス
セルギエフポサード駅から徒歩15分
・営業時間
8~20時(冬季は9~17時)
・定休日
なし
・所要時間目安
2時間程度
・入場料
無料
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ロシアの観光スポットはスケーがとても大きく大自然を体感できるほか、
中世の教会や修道院、聖堂、宮殿などの豪華絢爛な建物を見られるのも魅力です。
一生に一度は訪れてみたい場所ではありますが、
ロシアの世界遺産を観光する際には注意すべき点もあります。
ロシアの世界遺産に行く前に、事前に確認しましょう!
※2024年3月時点で外務省の危険情報によると、ロシア全土に危険度レベル3の渡航中止勧告、
ウクライナ国境に近い地域にはレベル4の退避勧告が出ています。
渡航前に必ず最新の情報を確認した上で渡航の判断を行ってください。